DRESS / 着る

前プリーツからV字の線へ
デニムジャケット

胸元の線をたどると、年代ごとの形が見えてくる。

NICENESSness 編集 ·

胸の前に布を畳んだジャケットと、ポケットから裾へV字の線が伸びるジャケット。同じ青いデニムでも、身頃のつくりは違う。Levi Straussの資料を手がかりに、前身頃に残る変化を見てみたい。

01

畳んだ布が、前にある。

Levi Straussの史家は、1953年に登場した507を、箱型の身頃と前プリーツを持つ型として紹介する。FITにも、1955年頃の米国製507が残っている。名前だけでなく、年代の分かる一着に目を向けると、形を確かめる足場になる。

02

プリーツを省き、線を変える。

1961年の557では、プリーツを省いた細身の形に変わり、前ポケットから裾へV字の線が伸びる。同社の説明では、1961年10月のカタログに登場し、1967年には番号が70505へ変わった。数字が変わる経緯と、服の線の変化を並べて読める。

03

呼び名にも、後からの時間がある。

Type I・II・IIIという分類は、同社の史家によれば、後年の日本の古着愛好家による呼び名だという。いま親しんでいる名前が、製造当時の名前とは限らない。服が着られ、集められる中で、読み方も加わっていく。

胸元のプリーツやV字の線は、デニムジャケットをひとまとめにしないための手がかりになる。

そして、いまの服へ。

身頃に、別の袖の考え方を重ねる。

NICENESSのN.JETTは、1950〜60年代の米国トラッカー型へ、英国ライダースの前振り袖などを組み合わせたジャケット。胸の線と、腕の向きを一緒に見られる一着だ。

507や557を直接参考にしたという説明はない。ここで比較した型と、N.JETTの具体的な原品は分けて考えたい。

NICENESS / AW26N.JETT →このアイテムのつくりを見る

出典・参考資料

暮らしと服の歴史

メーカーが伝える来歴・つくり

NICENESSのものづくり

回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。

次は、どんな暮らしへ。