DRESS / 着る

洗うと脚の線が回る
デニムパンツ

糸の力がほどけることと、ねじれを形にすること。

NICENESSness 編集 ·

洗う前には横にあった縫い目が、脚の前へ少し回ってくる。ジーンズのねじれを、使い込んだ味として見ることもできる。けれど製造の側では、それを抑える方法も考えられてきた。

01

洗濯で、糸の関係が変わる。

Karin Hakansonの1976年の米国特許は、洗濯で綾織の糸の張力が緩み、経糸と緯糸の角度関係が変わることを脚のねじれの原因として説明している。布は裁断された後も、洗われることで形を変え得る。

02

縫う前に、布へ斜行を与える。

特許が提案するのは、服を裁断し縫うより先に、綾の方向に応じて生地を斜行させる方法だ。洗った後のねじれを抑えるため、布の段階で整えておく。完成したパンツの線の前に、生地加工という仕事がある。

03

ねじれの理由を、一つにしない。

同特許は縫製の張力によってもねじれが起こり得ると認め、その場合を対象外にしている。見た目に似たねじれでも、起きる工程は異なる。古いパンツの縫い目を見ただけで、原因まで一つに決めることはできない。

ねじれを直す仕事と、ねじれを面白く見る視線。その違いを知ると、パンツの左右の線にも新しい見方が生まれる。

そして、いまの服へ。

ねじれの表情を、左右の型でつくる。

NICENESSのD.AMENTは、古いジーンズの斜行感を参照し、左右のシーム位置を変えたパンツ。生地加工でねじれを抑える方法とは異なり、型の構成からその表情を考えている。

特許の加工方法をD.AMENTが採用しているという説明はない。布のねじれと、意図的な非対称裁断を同じ現象にはしない。

NICENESS / AW25D.AMENT →このアイテムのつくりを見る

出典・参考資料

暮らしと服の歴史

メーカーが伝える来歴・つくり

NICENESSのものづくり

回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。

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