DRESS / 着る

上下に分かれた
ユーティリティウェア

戦闘と作業の服を、使われた場所と物資の移動から見る。

NICENESSness 編集 ·

上衣とズボンに分かれた、夏の服。米陸軍が1950年の朝鮮戦争を描いた歴史画の解説では、ヘリンボン綾織の上下が、戦闘と作業のための服として紹介されている。

01

名前より先に、使う場面を見る。

同じ上下の服が、戦闘服であり作業服でもある。解説が記す二つの役割を見ると、形を特定の場面だけで理解しきれないことが分かる。ただし、これは陸軍による後世の歴史画とその説明である。

02

服も、海を越えて移動する。

同解説によれば、1950年に使われた夏季服には、第二次大戦中の太平洋の在庫が島々を経て日本へ移されたものがあった。服の年代と、実際に使われた時期が一致するとは限らない。物資としての移動も被服史に含まれる。

03

着る場所と、つくる場所。

ここで日本は在庫の移動先、朝鮮半島は描かれた着用地。布を織った場所や服を縫った場所とは別だ。上着の背景を地域からたどる時も、そこで何が行われたのかを添えると、服の道のりが見えてくる。

一着は、つくられた時代だけに属するわけではない。保管され、運ばれ、使われる時間も、その背景にある。

そして、いまの服へ。

作業の上着に、別の細部を重ねる。

NICENESSのB.ROLLOは、1950年代のUSユーティリティジャケットの型を参照。硫化染めの黒いサテンに、ウエスタン風のヨークや切り込みポケットを組み合わせている。

歴史画の服がB.ROLLOの原型や特定の軍規格と一致するとは未確認。現代商品の黒いサテンを当時の素材として扱っていない。

NICENESS / SS26B.ROLLO →このアイテムのつくりを見る

出典・参考資料

暮らしと服の歴史

NICENESSのものづくり

回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。

次は、どんな暮らしへ。