CARRY / 運ぶ

仕事ごとに縞が違う
ワークシャツ

魚を売る人、乳を届ける人。それぞれの縞をたどる。

NICENESSness 編集 ·

縞の仕事着、と聞くと一つの姿を思い浮かべてしまう。でも、何を運び、何を売り、どこで着たのかで、その縞の見え方は変わる。オランダに残る上衣と英国の乳配達人のコートには、別々の仕事の手がかりがある。

01

青の中に、青を織る。

ゾイデル海博物館の1940年のブズルーンは、濃い青に青の縞と小さな織り模様を重ねた綿の上衣。近づくと表情が現れる布だ。この服種は農民や漁師の地域衣装にも見られるが、この一着を誰が着たのかまでは分からない。

02

魚を売る人の、白い線。

同館にある1955〜1960年の一着は、黒地に白い織り縞。博物館は、こうした縞を1950年代末の魚売りが着たと説明する。魚を捕る人と、魚を売る人。海に関わる仕事でも、役割を分けて見ると服の居場所が具体的になる。

03

届ける仕事には、会社の印。

英国の農村生活博物館には、1950年代と推定される乳配達人の縦縞のコートがある。United Dairiesの印が入り、製造者はロンドンのPractical Uniforms。農村に関わる服でも農作業着とは限らず、配達という仕事のための姿がある。

縞そのものより、縞を着ていた人の仕事を見る。似た模様の間にある違いが、布を読む楽しさになる。

そして、いまの服へ。

使い込まれた縞を、バッグに移す。

NICENESSのV.LESHは、1930〜50年代の欧州の農民の縞を、修繕跡も含めて帆布へ転写したというトート。服の表面の記憶と、米国のツールバッグを参照した形が、一つの袋で出会う。

掲載した博物館の服がV.LESHの原布と同じものとは確認できない。魚売りや乳配達人の縞を、農民の縞の証拠として扱ってはいない。

NICENESS / AW26V.LESH →このアイテムのつくりを見る

出典・参考資料

暮らしと服の歴史

NICENESSのものづくり

回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。

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