MAKE / つくる
綾の線が浮かぶ
チノクロス
軍の生地を、糸から考え直す。
NICENESSness 編集 ·
軍服をつくるには、服の形だけでなく、その生地を定める必要がある。1951年の米政府の目録には、制服用の綿ツイルとカーキズボンが、別々の規格として並ぶ。
生地にも、番号がある。
1951年4月の政府目録は、制服用の綿ツイル規格MIL-C-298Aを、1950年12月6日付の7頁の文書として掲載している。布そのものを対象とした記録だ。
ズボンの規格も、更新される。
同じ目録にある綿カーキズボンのMIL-T-2064Aは、1950年11月30日付。同年2月の旧規格を置き換えたと記される。生地と衣服は、それぞれの記録を持っている。
目録からは、触感まで分からない。
刊行記録で分かるのは、規格の対象と日付や分量。糸の太さ、密度、表面の手触りを知るには原文や実物が要る。軍用という一語だけでは、布の表情は決まらない。
規格のある布にも、糸と織りがつくる表面がある。その表面を見直すことが、次の服につながる。
そして、いまの服へ。
軍用生地を、独自のムラ糸で織り直す。
GARVEYは1950年代の米軍生地を手がかりに、独自のムラ糸で光沢と綾立ちのあるチノを織ったもの。ガスフラップの面影を残し、レザーとメッシュも取り入れている。
紹介した軍規格がGARVEYの参照生地と同一とは確認されていない。規格本文の仕様やガスフラップの歴史的機能も、ここでは補わない。
NICENESS / SS25GARVEY →このアイテムのつくりを見る出典・参考資料
暮らしと服の歴史
- Monthly catalog of United States government publications, April 1951 ↗U.S. Government Printing Office
NICENESSのものづくり
- NICENESS GARVEY ↗NICENESS
- NICENESS HEADON ↗NICENESS
- NICENESS MAHER ↗NICENESS
- NICENESS SHELLEY ↗NICENESS
回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。