MAKE / つくる

裏に錨の刻印を持つ
バックルベルト

小さな印から、馬具・衣服・車へ広がった金物の仕事を見る。

NICENESSness 編集 ·

ベルトを裏返すと、小さな錨が見える。NICENESSがBLADE D.B-25に採用したというNORTH & JUDDのバックルだ。錨をすぐ海軍の印と読む前に、この金具をつくった会社の仕事を見てみる。

01

錨は、ブランドの名前にも。

New Britain Industrial Museumは、NORTH & JUDDがAnchor Brandの名でバックル、靴金具、衣服の付属品などをつくったと説明する。錨は幅広い製品に関わるブランドの手がかりで、海軍専用の証拠ではない。

02

馬具から、ほかの道具へ。

同館によれば、同社は馬具金物から製品を広げ、自動車のシートベルト金具や船舶金物も扱った。1930年代にはウェブストラップ金具が加わり、商用と軍用の両方で使われたという。金具の仕事は一つの用途に閉じていない。

03

厚い目録に、製品が並ぶ。

Autryには1911年刊のAnchor Brand製品カタログが残る。345ページという書誌情報からも、一個のバックルの背後に製品群があったことが分かる。ただし、この目録を後年の部品の寸法照合に使ったわけではない。

小さな刻印は、会社の仕事へつながる入口。印の形だけで用途を決めず、その周囲にある製品の広がりを見る。

そして、いまの服へ。

古い金具に、現在の革を合わせる。

BLADE D.B-25は、1960〜70年代のNORTH & JUDD製25mm鉄製バックルに、英国J&FJ Bakerのハーネスバック革と配色ステッチを合わせたベルト。部品と革が別々の来歴を持つ。

採用個体の製造年代はNICENESSの説明による。錨の刻印から軍への支給や特定の使用者を推定していない。

NICENESS / AW24BLADE D.B-25 →このアイテムのつくりを見る

出典・参考資料

暮らしと服の歴史

NICENESSのものづくり

回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。

次は、どんな暮らしへ。