CARRY / 運ぶ

底と持ち手を補強する
キャンバストート

氷を運ぶ袋から、余暇に持つ袋へ。

NICENESSness 編集 ·

重いものを入れる袋は、底や持ち手をどう支えるのか。L.L.Beanの自社史には、1944年に氷を運ぶために発売した袋が、のちにボートでの余暇へ向けて再び登場する話がある。

01

運ぶものが変わる。

L.L.Beanは、氷運搬用の袋を1965年にボートでの余暇向けとして再登場させたと説明する。仕事や生活の用事に結びつく袋が、楽しみの時間へも持ち出される。これは同社の製品史としてたどれる用途の変化だ。

02

補強する場所を見る。

同社は現行トートを、メイン州の自社工場で24ozキャンバスを使い、底と持ち手を補強してつくると説明している。ただし、現在の仕様を、そのまま1944年の袋の仕様として読むことはできない。厚さと縫い目は、一つの時点の製品として確かめたい。

03

ポケットとラベルも、販売の顔になる。

Jennifer Mooreの研究は、1980年のSears秋冬カタログに、レーヨン・キャンバスとビニールの縁取りを使ったLe Toteが載ると報告する。外側のキルトポケットにはラベルもある。トートという名前の下にも、素材や見せ方の異なる商品が並んでいた。

底、持ち手、外側のポケット。袋の各部を、運ぶものと売られた時代に照らして見ると、トートの幅が広がる。

そして、いまの服へ。

一つの袋に、二つの形を。

NICENESSのD.APHEXは、1980年代の米国トートと1970年代の米国ヘルメットバッグを組み合わせた設計。トートの形を、別の運搬具の記憶と重ねている。

L.L.BeanやSearsの紹介品がD.APHEXの直接の原型とされているわけではない。現行トートの補強仕様の継承も未確認。

NICENESS / SS26D.APHEX →このアイテムのつくりを見る

出典・参考資料

暮らしと服の歴史

メーカーが伝える来歴・つくり

NICENESSのものづくり

回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。

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