DRESS / 着る

胸ポケットに校章を刺繍する
スクールブレザー

小さな布の断片が伝える、学校と服のつながり。

NICENESSness 編集 ·

上着が全部残っていなくても、その服の行き先が見えることがある。Norris Museumにあるのは、1968年頃のHuntingdon Grammar Schoolのブレザーの胸ポケット。緑の布に、金と赤の校章が刺繍されている。

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胸の上に、学校の印。

胸ポケットには、物を入れる以外の表情がある。Huntingdonの資料では、布の色と刺繍された校章が、学校とのつながりを残している。上着全体の形が分からなくても、どの学校の服だったのかを語る細部がここにある。

02

1960年代の、一つの姿。

日本服飾文化振興財団の展示にも、T.M.Lewin & Sonsのスクールブレザーが1960年代の品として紹介されている。学校名や製造地まで明らかなわけではないが、制服としてのブレザーを当時の服の一つとして見ることができる。

03

断片から、全部を決めない。

残っている胸ポケットから、上着がシングルかダブルか、誰が仕立て、誰が着たのかまでは言い切れない。それでも刺繍の色や学校との対応は残っている。服の細部は、すべてを説明しなくても、人と場所を結ぶ具体的な手がかりになる。

校章を見る、ポケットを見る。上着全体の印象の手前に、そこへ通う人の服としての入口がある。

そして、いまの服へ。

スクールジャケットを、モヘヤで仕立てる。

NICENESSのDENNISは、1960年代の英国のスクールジャケットを参照したダブルブレステッド型。英仏のテーラードの要素とキッドモヘヤの生地を組み合わせ、学校の服の背景から、別の一着を構成している。

紹介した展示品やHuntingdonの制服がDENNISの直接の原型とは未確認。ポケット断片から、原型のダブル仕様や素材を推定していない。

NICENESS / SS23DENNIS →このアイテムのつくりを見る

出典・参考資料

暮らしと服の歴史

NICENESSのものづくり

  • NICENESS DENNIS(アーカイブブック)NICENESS

回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。

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