DRESS / 着る

小さな突起で地面を捉える
ランニングシューズ

靴底を裏返すと、走るための試行錯誤が見える。凹凸の形からたどる1970年代。

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靴の底に並ぶ小さな突起。目立つ装飾ではないけれど、地面と接するこの場所には、走る動作を支える工夫が詰まっている。

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凹凸の縁が働く

Smithsonianに残る約1979年製のNike LDVには、短い多角形の突起を並べたワッフルソールがある。突起の縁で地面を捉える構成だ。底面には1974年と1978年の米国特許番号も記され、靴底が改良の積み重ねであることを伝えている。

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つかむだけでは足りない

同館の解説によれば、初期のワッフルソールには摩耗や横方向の不安定さという課題があり、その後の特許で改良が重ねられた。地面を捉えること、すり減りにくいこと、横へぐらつかないこと。一つの凹凸にも、複数の要求がかかっていた。

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使う材料と、残す凹凸

西オーストラリア美術館が紹介する1974年のWaffle Trainerでは、材料を減らしながら耐久性のあるトレッドを目指した設計が語られる。削るところと残すところを決める。その判断が、靴底の表情になっている。

靴の顔は、横から見える姿だけではない。裏側にも、用途の記憶が残る。

そして、いまの服へ。

いまの服へ、この工夫を。

OSCAR(AW25)は、1970年代米国のランニングシューズの特殊なソールと、英国の軍用・作業靴を参照したトレーナー。公式説明では、積み重ねた革に天然クレープを組み合わせる。走る靴の底と働く靴の要素を、異なる材料で組み直している。

Nikeの所蔵品は同時代の比較例であり、OSCARの直接の参照モデルとは確認されていない。歴史上のソールの性能をOSCARに当てはめない。

NICENESS / AW25OSCAR →このアイテムのつくりを見る

出典・参考資料

暮らしと服の歴史

NICENESSのものづくり

回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。

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