DRESS / 着る
靴底に鋲を打ち断熱を重ねる
登山靴
滑らないことと、足を冷やさないこと。
NICENESSness 編集 ·
雪や氷で足を止め、冷えから足を守る。Science Museumに残る1933年エベレスト隊の登山靴には、その二つに向けた構造がある。見慣れた革靴よりも、底と内側を見たくなる一足だ。
遠征へ持っていった一足。
英国のRobert Lawrieによる1930〜33年の登山靴は、Jack Longlandの1933年エベレスト隊装備に属する。誰の、どの遠征の靴かが分かると、山靴という広い名前を、具体的な環境へ引き寄せられる。
底でつかみ、層で冷えを隔てる。
博物館は、靴底の鋲を雪氷面でのグリップのため、二層の革の間に入れられた石綿を断熱のためと説明する。これは当時の所蔵品の構造の記録だ。外から見える鋲と、見えない内側の層が、それぞれの役割を担っていた。
軽さを求めた、別の素材。
1952〜53年の別の登山靴には微細気泡ゴムが使われ、凍傷を防ぎながら軽くすることが目指された。上から防水用の帆布脚絆を使う型だったという。一足だけで完結せず、重ねる装備も含めて足元が構成されている。
底の鋲、内側の層、上に重ねる脚絆。山で足を使う条件が変われば、靴に求めるつくりも変わる。
そして、いまの服へ。
山靴の参照を、複数の靴と組み合わせる。
NICENESSのB.DYLANは、マウンテンブーツ、モカシン、チロリアンの要素を合わせたブーツ。力のかかる部分と履き口で革を使い分けると説明している。
1933年や1950年代の所蔵靴は比較例。B.DYLANの直接の原型ではなく、登山用の保護性能を示すものでもない。
NICENESS / AW26B.DYLAN →このアイテムのつくりを見る出典・参考資料
暮らしと服の歴史
- Climbing boots 1981-812/5 ↗Science Museum Group
- Rubber boot 2017-57 ↗Science Museum Group
NICENESSのものづくり
- NICENESS B.DYLAN ↗NICENESS
- NICENESS DYLAN ↗NICENESS
- NICENESS DYLAN ↗NICENESS
- NICENESS DYLAN ↗NICENESS
回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。