DRESS / 着る
腰位置を高く見せる
ロカビリートラウザー
音楽の名を持つパンツにも、形の違いがある。
NICENESSness 編集 ·
腰の位置が高く、脚のまわりに幅がある。Ohio State大学の展示は、初期のエルヴィスの装いにプリーツ入りの幅広ズボンを挙げる。ゆったりした上着とローファーを合わせた、服全体の姿としての紹介だ。
腰から下の、量を見てみる。
高い腰位置と幅のある脚。ズボンの形は、どこで布を支え、どこに量を置くかで変わる。展示にあるプリーツもその一部で、音楽の名前だけでは見えない具体的な輪郭を伝える。
音楽には、いくつもの流れがある。
大学はロカビリーを1950年代初頭の米国南部、とくにメンフィスと結び付く音楽として説明する。Perryの論考はジャンプ・ブルース、黒人ラジオのDJ、ブルーグラスなどの影響を挙げる。背景は単一の文化だけでは語れない。
名前が同じでも、型は一つではない。
NICENESSのCOIMBRAは、ロカビリートラウザーを参照しながら、深い股上のテーパードしたノータック型と説明される。初期エルヴィスのプリーツ入りの例とは違う。参照する文化の名と、完成したパンツの仕様を分けて見たい。
腰位置、プリーツ、裾へ向かう幅。音楽とつながる服も、具体的な形を見ると違いが見えてくる。
そして、いまの服へ。
深い股上を、絣の生地で。
COIMBRAは1950年代のロカビリートラウザーを参照したノータックパンツ。深い股上とテーパードの形を、多色絣のウール・ナイロン生地で構成している。
エルヴィスの特定のパンツを原型とは確認していない。音楽の地域を、NICENESSが参照した服の製造地や着用地へ補っていない。
NICENESS / AW23COIMBRA →このアイテムのつくりを見る出典・参考資料
暮らしと服の歴史
- Rockabilly and Elvis / Fashion and Music ↗Ohio State University, Historic Costume & Textiles Collection
- Digging Country’s Roots ↗Claudia Perry / Country Music Hall of Fame and Museum
NICENESSのものづくり
- NICENESS COIMBRA(アーカイブブック)NICENESS
回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。