DRESS / 着る

細いラペルと短い丈で整える
イタリアンジャケット

戦後の仕立てが、別の街の若者へ渡る。

NICENESSness 編集 ·

ラペルを細く、上着の丈を短くする。戦後のイタリアのスーツの線は、ロンドンの若者の装いにも影響したとV&Aは説明する。仕立ての形が国を越えると、着る場面や意味も重なっていく。

01

軽い布と、明瞭な線。

V&Aは戦後のイタリア仕立てが、細いラペル、明瞭な線、軽い生地で評価されたと紹介している。スーツの印象を、肩幅だけでなく、襟の幅や布の軽さからも見ることができる。

02

ポケットにも、仕立ての顔がある。

同館の展覧会は、1950〜60年代の注文服と既製服を扱い、ナポリのRubinacciの壺形ポケットも挙げている。国の名前で一括りにする前に、工房や一着ごとの細部へ目を向けたい。

03

別の街で、新しい装いになる。

1950年代末のロンドンでは、細身で短い上着を持つイタリアのスーツが、新しい若者文化の服装に影響したという。形の移動は、そのまま同じ着方の移動ではない。選び取る人々の暮らしの中で、別の装いになっていく。

襟、丈、ポケット。一つずつの細部をたどると、仕立ての仕事と、それを選ぶ街の変化が見えてくる。

そして、いまの服へ。

丸く切った襟に、参照を重ねる。

NICENESSのK.ROLANDは、1950〜60年代イタリアの上着を参照し、太番手梳毛の接結チェックと、クローバーの葉のように丸く切った襟を組み合わせている。

参照した工房や一着は未特定。Rubinacciのポケットや特定の若者文化を直接採用したという説明ではない。

NICENESS / AW23K.ROLAND →このアイテムのつくりを見る

出典・参考資料

暮らしと服の歴史

NICENESSのものづくり

  • NICENESS K.ROLAND(アーカイブブック)NICENESS

回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。

次は、どんな暮らしへ。