DRESS / 着る
背中に三角のニットを入れる
ハンティングジャケット
狩猟服の一着に、布と編み地と小さな猪の頭が共存する。
NICENESSness 編集 ·
ジャケットの背中に、三角のウールニットが組み込まれている。GallieraのSchiaparelli製の一着は、1948〜49年秋冬にパリでつくられた女性用の狩猟ジャケットとして記録される。
背中にも、切り替えがある。
前から見える襟やポケットだけではなく、背面の三角形にも違う素材を置く。収蔵記録から分かるのは、そこにウールの編み地が使われていること。動きのためかどうかは断定せず、まず構成の違いとして見てみる。
四つのポケットと、四つのボタン。
胸と腰には二つずつのポケット。革のボタン四個には、猪の頭を表す金属が配されている。収納という形の要素と、狩りを思わせる図像が、一着の中で別の細部を受け持っている。
一着の分類から、読み始める。
女性用・狩猟用という分類と、パリという製作地がある。ただし、誰が実際に着たかは記録されていない。狩猟服の全体像へ広げる前に、この一着の形を丁寧に見ることができる。
前から、後ろから、ボタンの近くから。見る位置を変えるたび、上着の別の仕事が現れる。
そして、いまの服へ。
フランスの狩猟服と、米国のビーチジャケット。
NICENESSのATOLLは、1940〜50年代のフランスのハンティングジャケットと米国のビーチジャケットを融合。36色を含むウール・ナイロン糸の生地に、ワッシャー加工を施している。
Schiaparelliの所蔵品がATOLLの原型とは未確認。背面ニットの機能や、その細部の直接継承を推定していない。
NICENESS / AW23ATOLL →このアイテムのつくりを見る出典・参考資料
暮らしと服の歴史
- Veste, 1988.173.26 ↗Paris Musées / Palais Galliera
NICENESSのものづくり
- NICENESS ATOLL(アーカイブブック)NICENESS
回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。