CARRY / 運ぶ

施錠する袋と紐で閉じる袋
郵便袋

届ける前の運び方にも、郵便の仕組みがある。

NICENESSness 編集 ·

郵便を運ぶ袋にも、鍵を掛けるものと、紐で閉じるものがある。1917年の米国郵便便覧は、pouchとsackをその違いで説明している。どちらも袋だが、閉じ方には運ぶ仕事の区別がある。

01

袋の口を、どう閉じるか。

便覧ではpouchは施錠する袋、sackは通常、閉じるが施錠しない袋とされる。新聞や小包用のsackには紐留めとラベル入れがあり、標準袋はNo.8キャンバス製と記される。収納量だけでなく、閉じ方や送り先の表示も袋の仕事だった。

02

買い、直し、使い続ける。

同じ便覧には、郵便pouchの革部品を減らして軽くした経緯や、袋の契約購入、政府による修繕も出てくる。運搬具の歴史には、形の発明だけでなく、調達して手入れする仕組みも含まれている。

03

受け取る場所が、配達を変える。

USPSの解説では、1923年3月から配達を受けるには郵便差入口か受箱が必要になった。1930年代には郊外で道沿いの受箱への配達も始まる。手渡しの時代には、不在の家への郵便を鞄に残したという。運ぶ側の袋と、受け取る側の設備はつながっていた。

鍵、紐、ラベル、受箱。郵便を運ぶ袋は、届ける仕組み全体の中で形と使い方を読むことができる。

そして、いまの服へ。

肩掛けから、手持ちへ。

NICENESSのHEFNERは、1920〜30年代の新聞袋と郵便バッグを複合参照したバッグ。肩紐を内部へ収め、手持ちにも切り替えられる。

輸送用のpouchやsackと、配達員が持つ鞄は同じ型ではない。便覧の袋がHEFNERの直接の原型とは確認されていない。

NICENESS / AW25HEFNER →このアイテムのつくりを見る

出典・参考資料

暮らしと服の歴史

NICENESSのものづくり

回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。

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