DRESS / 着る
肩と襟を布で補強する
フリースジャケット
起毛した面と、別の布を置く場所を見比べる。
NICENESSness 編集 ·
柔らかなフリースの肩に、別の布が重なる。Australian War Memorialが所蔵するCrossfireの防寒ジャケットには、肩と襟の綿の補強がある。起毛した一面だけではない、衣服の構成を見てみる。
つくった場所から、着た場所へ。
このジャケットは2001年頃に豪州のBraidwoodで製造され、2002年にアフガニスタンで豪SAS隊員が着用したと記録される。製造と着用の場所が分かれていることで、一着の移動が具体的に見える。
起毛の面に、違う布を置く。
所蔵品は難燃ポリエステルのフリースに、肩と襟の綿補強を組み合わせている。どこが同じ素材で、どこが切り替わるかを見ると、均一に見える防寒着にも部分ごとのつくりがあることに気付く。
袖口と裾には、伸縮する部分。
前ジップ、腰と胸のポケットに加え、袖口と裾には伸縮するつくりが記録されている。開ける場所、しまう場所、身体に沿う端。それぞれを確かめると、フリースという素材名だけでは見えない一着になる。
柔らかさを受け持つ面と、別の布が置かれる部分。防寒着は、素材の配置からも読むことができる。
そして、いまの服へ。
軍用の参照を、ウールの起毛へ。
NICENESSのBAILEYは1990年代の軍用フリースを参照し、ウールの起毛素材と部分的なダブルニットで再構成したブルゾン。素材の切り替えにも目を向けられる。
所蔵品は2001年頃の比較例で、BAILEYが参照した1990年代の原型ではない。部隊や補強の仕様を直接継承したとも確認していない。
NICENESS / AW26BAILEY →このアイテムのつくりを見る出典・参考資料
暮らしと服の歴史
- Fleece jacket : Special Air Services Regiment / REL30742 ↗Australian War Memorial
NICENESSのものづくり
- NICENESS BAILEY ↗NICENESS
回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。