DRESS / 着る

肘と縫い目を補強する
ワークシャツ

毎日着る服の強さは、どこに足されるのか。

NICENESSness 編集 ·

仕事のためのシャツを売るとき、何を伝えたのだろう。1940年の新聞広告には、見た目より先に、丈夫さやゆとりを想像させる言葉が並んでいる。

01

広告に並ぶ、働く服の条件。

1940年4月24日のセイラムの新聞で、Montgomery WardはPioneerワークシャツの防縮、閂止め、ゆとり、二重肘を訴求している。着続ける服のつくりが売り文句になっていた。

02

肘に、もう一つの層を置く。

二重肘という言葉に目を止めると、シャツ全体ではなく、身体の一部へ布を足す考え方が見えてくる。ただし広告の小さな図から、その裁断や縫製のすべてまでは読めない。

03

ポケットの輪郭は、別に確かめる。

この広告は補強を伝えるが、ホームベース型というポケット名や、その形にした理由は記していない。丈夫さの説明を、そのままポケットの由来に置き換えないでおきたい。

売り文句から見える仕事着と、実物を見なければ分からない細部。その両方を意識してシャツを眺める。

そして、いまの服へ。

仕事着の胸ポケットを、ウールシャツへ。

O.ROMEOは1940年代米国作業シャツから着想したホームベース型ポケットを、両胸に配したドレスシャツ。縮絨し起毛したウールで、作業着の参照を別の触感へ移している。

Pioneerを直接の原型とはしない。ホームベース型ポケットの成立年代と機能的な理由は未確認。

NICENESS / AW26O.ROMEO →このアイテムのつくりを見る

出典・参考資料

暮らしと服の歴史

NICENESSのものづくり

回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。

次は、どんな暮らしへ。