DRESS / 着る
首・袖口・裾をリブで編む
潜水艦セーター
白い毛糸の一着を、編み方と着用者から見る。
NICENESSness 編集 ·
白い身頃の端で、編み方が変わる。Australian War Memorialの1939〜41年頃の英国製潜水艦セーターは、身頃がメリヤス編み、首と袖口、裾がリブ。衣服の面と端が、異なる編み方でつくられている。
同じ毛糸でも、編む場所が違う。
所蔵品は油脂を含む白いウールの12本撚りと記録される。まず糸、次に編み方へ視線を移すと、一枚のセーターを構成する段階が見える。身頃から端へ続く中で、組織が切り替わっている。
一人の着用者が、記録に残る。
この一着はHMS Unbeatenの指揮官エドワード・アーサー・ウッドワードが着用したものとされる。海軍のセーターという大きな分類の中にも、一人と結び付く衣服がある。甲板作業専用だったとまでは言えない。
名前が残っても、年は残らないことがある。
Royal Museums Greenwichにもフランク・A・デイヴィーズと海軍予備役に関わる潜水艦セーターがあるが、製作者と製造年は不明とされる。分かる項目が違う一着を、同じ年代へ無理にそろえずに見たい。
首と裾の編み方、毛糸の記録、着た人の名前。セーターの背景は、小さな情報を重ねることで見えてくる。
そして、いまの服へ。
デッキセーターの参照を、アルパカで。
NICENESSのNIGELは、1950〜60年代の英米軍用デッキセーターを参照したモックネック。パコマルカ由来のアルパカで構成している。
1939〜41年頃の所蔵品は先行する比較例。NIGELの直接の原型や、1950〜60年代まで同じ仕様が続いた証明ではない。
NICENESS / AW23NIGEL →このアイテムのつくりを見る出典・参考資料
暮らしと服の歴史
- Submariner's jumper: Lieutenant Edward Arthur Woodward, HMS Unbeaten ↗Australian War Memorial
- sweater, submarine ↗Royal Museums Greenwich
NICENESSのものづくり
- NICENESS NIGEL(アーカイブブック)NICENESS
回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。