DRESS / 着る

六枚の布で丸くつくる
セーラーハット

白い帽子の丸みを、縫い合わせた布から見る。

NICENESSness 編集 ·

丸い頭部を、六枚の三角形の布でつくる。Intrepid Museumに残る米海軍の白帽は、帆布のパネルを縫い合わせた帽子だ。一見単純な丸みの中にも、布をどう分けるかという仕事がある。

01

丸い形を、平らな布から。

幅広のつばと、内側の小さなループ。六枚で構成された頭部に加え、所蔵品にはそうした細部も記録されている。帽子を横から見るだけでなく、縫い目の数や内側へ目を向けると、つくりが少しずつ分かる。

02

一着の帽子を、使った人へ戻す。

この白帽は1943〜45年のものとされ、John J. Collearyと空母USS Intrepidに関連付けられている。白いセーラー帽一般ではなく、誰に結びつく一個なのか。その記録が、軍装を個人の持ち物として見る入口になる。

03

着用する人の範囲も変わる。

時代を下ると、2015年の米海軍通達では下士官兵用白帽が男女共用とされ、E1〜E6のジャンパー型礼装との着用が定められる。2016年4月から女性新兵への支給を始める計画も記されている。形とともに、制度の変化もたどれる。

何枚の布でつくり、誰が着用するのか。丸い白帽は、裁断と制服制度の両方から読める。

そして、いまの服へ。

二つの帽子を、四枚の構成へ。

NICENESSのB.MATLOCKは、米国のセーラー帽と英国のサファリ帽を参照し、四つのパネルで構成した帽子。歴史資料の六枚構成と並べると、現代の組み直しに目が向く。

博物館の白帽がB.MATLOCKの直接の原型という説明はない。六枚から四枚へ変更した制作過程が確認されたわけでもない。

NICENESS / SS25B.MATLOCK →このアイテムのつくりを見る

出典・参考資料

暮らしと服の歴史

NICENESSのものづくり

回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。

次は、どんな暮らしへ。