MAKE / つくる

菊に季節を重ねた
小袖

植物の柄を、花の名前と着る時の両方から読む。

NICENESSness 編集 ·

服の上に花がある。その花を、ただの飾りとして見ずに季節と一緒に眺めてみる。東京国立博物館は、18世紀の菊網文字模様の小袖を秋の展示で紹介し、菊と重陽の節句を結び付けている。

01

季節を読む、花の手がかり。

所蔵品の名前に残るのは、菊、網、文字という取り合わせ。博物館は菊を節句との関係で紹介している。花を何の形として描いたかだけでなく、どんな時に思い浮かべる植物なのかも、文様を読む入口になる。

02

一つの植物で、柄は終わらない。

NICENESSのCHAOの図柄には、葵、笹蔓、羊歯に加え、雲や鳥、葉が配されていると公式記事は説明する。植物と空の形、生き物が一枚の中に並ぶ。ここに菊があるという話ではなく、異なるモチーフを組み合わせる現在の例だ。

03

柄を載せる布にも、組み合わせ。

CHAOは経糸にシルク、緯糸に綿を使うローンへ、日本で図柄をプリントしたスカーフ。文様を組み合わせる仕事の下には、糸を組み合わせて布をつくる仕事もある。模様と素材を別々に眺めてみたい。

花の名から季節へ、柄から布へ。装いの表面は、いくつもの読み方に開かれている。

そして、いまの服へ。

植物文様を、スカーフの一面に。

CHAOは、日本の植物文様などをペイズリーと混ぜた独自の図柄を、シルクと綿の布へプリントしたスカーフ。古い文様の名前を、そのまま一つの歴史的意味に固定せず楽しめる。

東博の小袖をCHAOの原図とはしていない。紹介した菊の意味を、葵や羊歯など別の植物へ移してもいない。

NICENESS / SS25CHAO →このアイテムのつくりを見る

出典・参考資料

暮らしと服の歴史

NICENESSのものづくり

回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。

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