MAKE / つくる

葵の文様をまとった
小袖

小葵の繰り返しと三葉葵の紋。同じ名前の近くにある違い。

NICENESSness 編集 ·

葵と聞いて思い浮かべる形は、一つとは限らない。京都国立博物館は、小葵を四葉による菱形の中央に花を置いた繰り返し文様として説明する。三葉葵の紋とは、まず形の入口が違っている。

01

繰り返される、小さな花。

小葵の中央の花はゼニアオイに見立てたものとされる。博物館は御引直衣にも用いる文様とし、天皇だけに限った柄ではないと説明する。名前だけで着る人を一人に絞らず、使われ方を見る余地がある。

02

紋と、服全体を一緒に読む。

19世紀の帷子について同館は、三葉葵の五つ紋と裾の構成から、徳川・松平家ゆかりの御殿女中への拝領品と推定している。紋だけでなく、服の構成を合わせて読んだ見立てだ。

03

同じ名でも、同じ形とは限らない。

別の江戸期の小袖には、御簾と葵という文様名が残る。小葵、三葉葵、葵の文様。近い言葉を一つにまとめるより、個々の形と記録を見分けると、衣服の表面にある違いが豊かになる。

文様の名前は、見るための入口。誰が着たかまで一息に決めず、形と服の構成を確かめていく。

そして、いまの服へ。

葵を、一つの大きな図柄へ。

NICENESSのDASは、葵などの日本文様をペイズリーに混ぜた図柄を使う。180cm四方の手捺染の綿布を、折り畳むようにスモックパーカへ構成している。

DASの葵が小葵や三葉葵のどの型かは未確認。歴史上の着用者や家との関係を、現在の図柄へ転用していない。

NICENESS / SS25DAS →このアイテムのつくりを見る

出典・参考資料

暮らしと服の歴史

NICENESSのものづくり

回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。

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