DRESS / 着る

腰の両脇を紐で締める
もんぺ

決まった寸法に身体を合わせるだけではない。腰の紐から、衣服の調整という工夫を読む。

NICENESSness 編集 ·

腰の両脇に紐がある。高岡市立博物館に残るもんぺは、その紐を締めて着る構造として記録されている。小さな仕掛けだけれど、衣服の寸法を使う人の手で決める余地がある。

01

腰の両側から整える

文化遺産オンラインに掲載されたこのもんぺは、丈86センチ、幅31センチの布製。説明は腰の両脇を紐で締める構造に触れている。制作年代や使用者は確認できないが、腰回りをどう留めるかという具体的な工夫は読み取れる。

02

布をどう使い切るか

着物について、日本政府広報は直線裁断で布を使い、縫い目を解いて仕立て直せる構成を紹介している。これはもんぺの型紙を説明した資料ではない。それでも、布を切り、つなぎ、また使うという視点を、衣服を見る際に持つことはできる。

03

紐が残す余地

所蔵品の短い説明から見えるのは、固定された留め位置だけに頼らず、紐で腰を締める服の姿だ。その調整の余地を魅力として読むことはできる。ただし、誰がどの仕事で用いたかまで、この一例から広げることはできない。

腰の紐に触れるところから、服と身体の関係を考えてみる。

そして、いまの服へ。

いまの服へ、この工夫を。

K.KRUGER(SS26)は、公式説明で、もんぺの直線的な構造と1960年代のワークトラウザーを組み合わせたショーツとされる。腰を紐で調整し、久留米絣を用い、足袋の小鉤なども加えている。昔の服を丸ごと短くするのではなく、異なる衣服の工夫を一着に集めている。

もんぺ自体の裁断図・使用年代は未確認。直線的構造はNICENESSの説明として扱う。年代の分類は参照されたワークトラウザーに基づく。

NICENESS / SS26K.KRUGER →このアイテムのつくりを見る

出典・参考資料

暮らしと服の歴史

NICENESSのものづくり

回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。

次は、どんな暮らしへ。