DRESS / 着る
翼を広げる鳥を編み込む
サンダーバード柄ニット
同じ呼び名の図にも、それぞれの作り手と物語がある。
NICENESSness 編集 ·
翼を広げる鳥の姿を、ひとまとめに「民族柄」と呼ばずに見てみたい。サンダーバードのポールには、作者と贈り先、依頼した共同体が分かるものがある。
誰がつくり、誰へ贈ったのか。
Canadian HeritageはMungo Martinのポールを1946年のLord Alexanderへの贈り物と記し、頂部のサンダーバードをKwakwaka’wakwの図像と説明する。
広まった型にも、土地の背景がある。
Burkeの旧展示解説は、19世紀末のKwakwaka’wakw地域で翼を広げるサンダーバードのポールが広まり、その型が模倣されたと記す。形の広がりと、特定の文化の背景が重なる。
依頼する共同体と、作家を分けて読む。
同展示は、QuileuteがTsimshianの作家David R. Boxleyへ依頼したポールも紹介する。サンダーバードと鯨をQuileuteの捕鯨文化に結びつけ、作家と依頼者をそれぞれ記している。
図像の名だけで物語を決めず、誰の仕事で、誰のためのものかまでたどりたい。
そして、いまの服へ。
鳥の柄を、縮絨するニットへ。
HAMMILLは1950年代米国スポーツブランドのニットを参照し、サンダーバードなどの柄を、アルパカとウールの強縮絨生地へ取り入れている。
HAMMILLの原型ニットや図案作者は未特定。語の共通だけで、紹介した共同体の紋章や物語をこの柄に割り当てない。
NICENESS / AW23HAMMILL →このアイテムのつくりを見る出典・参考資料
暮らしと服の歴史
- Totem Pole / Sussex Drive ↗Canadian Heritage
- The Enduring Power of Totem Poles / text only ↗Burke Museum
NICENESSのものづくり
- NICENESS HAMMILL(アーカイブブック)NICENESS
回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。