MAKE / つくる

鶯茶の絹を表紙に貼る
上製本

装丁の色から、服の染め色へ。

NICENESSness 編集 ·

鶯茶という色を、まず服ではなく本の表紙で見てみる。絹を貼った一冊にも、色を選び、別の色の糸を合わせる仕事がある。

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表紙は鶯茶、綴じ糸は紫。

慶應義塾大学は1899年刊『女大学評論・新女大学』の上製本を、鶯茶の絹を表紙に貼り、紫の絹糸で綴じた装丁と説明する。色は素材と組み合わせて使われている。

02

色の名前にも、名づけ方がある。

九鬼周造は1930年の『「いき」の構造』で、鶯茶を色を持つ対象に由来する名の例として挙げる。俳優名に由来する茶色の名とは区別して論じている。

03

同じ名でも、同じ色とは限らない。

装丁の説明と色名の議論は残るが、現代の服との測色比較はない。名前を手がかりにしつつ、当時の絹といまの生地を完全に同じ色とすることはできない。

色名を知ると、色を見る場所が広がる。本の表紙から、身につける布へ。

そして、いまの服へ。

色の名を、いまの染め色へ。

W.ROLANDは、日本の伝統色「鶯茶」を基調として染めたとNICENESSが説明する服。静かな佇まいを表すという色の選択を、現在の制作として見ることができる。

歴史上の染色配合や色名の初出は未確認。装丁の絹とW.ROLANDの色が一致するとはしない。

NICENESS / SS26W.ROLAND →このアイテムのつくりを見る

出典・参考資料

暮らしと服の歴史

NICENESSのものづくり

回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。

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