MAKE / つくる
花葉の唐草を織り出す
笹蔓緞子
海を渡った布が、茶道具の袋や表装に使われる。
NICENESSness 編集 ·
道具を入れる袋や、書画の表装に、織られた布を使う。名物裂は、茶人が集め、眺め、使った布でもあった。笹蔓緞子の文様をたどると、中国での製作と日本での受容を分けて見ることになる。
花や葉、松毬を織る。
京都国立博物館の笹蔓緞子は、中国・明代の15世紀の裂として登録され、花葉松毬唐草文様と記されている。呼び名から植物の姿を一つに決める前に、所蔵品にどんな文様が記録されているかを確かめたい。
布が、道具を包むものになる。
東京国立博物館は、名物裂を茶人が鑑賞・収集し、茶道具の袋や茶室の書画の表装に用いた布と説明する。同館の笹蔓緞子には、前田家伝来という来歴もある。織られた場所と、用いられた家や文化は別の情報だ。
後の時代に、文様が変わる。
名古屋市博物館は、大正期の笹蔓緞子や近代の桜に笹蔓模様の裂を、模様の変化を示す例として展示する。古い名を受け継いでいても、すべて同じ原図を繰り返しているとは限らない。
文様を、織った場所と使われた場所の両方から読む。布の移動が、柄の見方を広げてくれる。
そして、いまの服へ。
織物の文様を、手捺染の大きな布へ。
NICENESSのDASは、笹蔓などの文様をペイズリーと混ぜ、180cm四方の綿布へ手捺染し、折り畳むようにスモックパーカへ構成している。
特定の名物裂を原図にしたとは確認できていない。緞子に織り出す歴史的な工程と、DASの綿布への手捺染は異なるつくり方だ。
NICENESS / SS25DAS →このアイテムのつくりを見る出典・参考資料
暮らしと服の歴史
- 花葉松毬唐草文様緞子(笹蔓緞子)I甲144 ↗京都国立博物館
- 模様を着る ↗名古屋市博物館
- Prized Textiles/TI-336 ↗東京国立博物館
NICENESSのものづくり
- NICENESS DAS ↗NICENESS
- NICENESS GYAN ↗NICENESS
- NICENESS NAIR ↗NICENESS
回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。