MAKE / つくる

雲の輪郭を描いた
振袖

塗りつぶさない雲が、衣服の面を動かしていく。

NICENESSness 編集 ·

雲を描くのに、内側を埋める必要はない。京都国立博物館が紹介する明治期の振袖には、雲の輪郭だけを表す糸雲取りがある。線で区切られた形から、衣服の面を眺めてみる。

01

輪郭だけで、雲を見せる。

糸雲取りという名が示すのは、雲の外側の線。雲そのものを写し取るというより、布の上に形を置く方法として見ると面白い。輪郭の内と外に、見る人の目が行き来する。

02

時代が変わっても、意匠は続く。

同館は、江戸後期に成立した公家小袖の花鳥風月の意匠が、明治期の宮中女性にも踏襲されたと説明する。時代の区切りを越えて続く装いがある。ただし、雲の柄すべてが宮中の服に属するわけではない。

03

別の布にも、雲がある。

同館には、中国の明代、15世紀に分類される雲と宝の金襴もある。雲は異なる時代や布に現れる。日本で所蔵されていることと、日本でつくられたことを分けると、文様をたどる地図も変わってくる。

線で描く雲、織物に現れる雲。同じモチーフでも、布の上での姿は一つではない。

そして、いまの服へ。

雲を混ぜた布を、立体へ。

NICENESSのDASは、雲に葵、笹蔓、羊歯などを混ぜた独自の図柄を使用。180cm四方の手捺染の綿布から、スモックパーカの形をつくっている。

DASの雲が糸雲取りや紹介した金襴と同じ型とは確認できない。博物館の所蔵品を直接の原図として紹介していない。

NICENESS / SS25DAS →このアイテムのつくりを見る

出典・参考資料

暮らしと服の歴史

NICENESSのものづくり

回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。

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