MAKE / つくる

大黒天の姿を載せた
プリントシャツ

紙の絵からしおり、そして服へ。図が置かれる場所をたどる。

NICENESSness 編集 ·

絵の中には、大黒天と大根が描かれている。Metが18〜19世紀の北斎派作として収蔵する墨画だ。博物館は幸運の神として紹介するが、大根の意味までは分からない。まず、描かれているものをそのまま見てみる。

01

描かれたものと、その意味。

神の姿に何かが添えられていると、意味を知りたくなる。それでも、所蔵情報が説明していない部分は残る。北斎派という帰属も、北斎本人の筆を保証しない。図を楽しむことと、作者や意味を確定することには距離がある。

02

本の図が、しおりになる。

すみだ北斎美術館は2023年の配布用しおりに使った図を、『北斎漫画 草筆之部』の大黒天として紹介する。本にある図が、本を読む道具へ移る。古い図像は、現在の企画によって別の物の上にも現れる。

03

服の上では、門出を祝う。

NICENESSはBANGALTERの図柄に大黒天や恵比寿などを配し、新たな門出への祝福を込めたと説明する。これは、今日の作り手が服に託した意味。過去の絵の目的を、そのまま同じ言葉で置き換えるものではない。

どの図が、どんな物の上に移ったのか。図像の旅をたどると、昔の絵と現在の道具が別々の表情を見せる。

そして、いまの服へ。

吉祥の図を、日々のシャツへ。

BANGALTERは大黒天などの図像を配した北斎漫画柄の綿シャツ。着るための布へ移すことで、図を身近に見る場所をつくっている。

Metの墨画や美術館のしおりの図をBANGALTERの原図とは確認していない。大根の意味、原本の版や巻丁も未確定。

NICENESS / SS26BANGALTER →このアイテムのつくりを見る

出典・参考資料

暮らしと服の歴史

NICENESSのものづくり

回想は本人の経験として、制作意図はブランドの説明として扱っています。

次は、どんな暮らしへ。